メレンゲを泡立てるとき銅製のボウルがよい

一般的に卵の泡立てには、ステンレス製のボウルを用いるが、メレンゲを手立てできめ細かく泡立てるには、銅製のボウルが適している
銅製のボウルで泡立てると、なめらかで、きめ細かくなり、しっかりした壊れにくい気泡になる。さらに、空気も多く含み、比重が軽くなる。

【理由】
卵白のタンパク質のひとつにオボトランスフェリン(コンアルブミン)が存在する。
オボトランスフェリンは、空気変性しやすいため卵白を泡立ちやすくしているが、その反面、かえって過剰に空気変性が進み、気泡の安定性を悪くする。
このオボトランスフェリンは、銅や鉄などの金属と強く結合する性質があり、結合すると変性に対する抵抗性があがる。
つまり、銅製のボウルで卵白を泡立てると、オボトランスフェリンが銅と結びついて、過剰な空気変性を抑えるため、きめ細かくしっかりし泡立つ。

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参考文献 科学でわかるお菓子の「なぜ?」 料理のわざを科学する