パイ生地を加熱すると、生地中に気体が発生して生地が浮き上がって膨らむ。
この気体になるのは、バターに含まれる水分である。
バターには水分が約16%含まれており、蒸発しやすい自由水として10μ(0.01mm)くらいの微小な水滴として分散している。
数ミリメートルのパイ生地を数センチに膨らませるためには、沸騰の水蒸気圧が必要となる。
つまり、バター中の小さな水分が一気に水蒸気にする必要がある。
ゆっくり温度を上げるとバターが溶けて流れてしまうため、オーブンを高い温度に設定して素早く焼き上げる。
また、パイ生地を折りたたんでいる間に室温でバターが溶けてしまうと、バター中の水滴が生地に吸収させるため膨らまなくなる。
【まとめ】
①バターの水分が蒸発して、パイ生地を膨らませる
②パイ生地を膨らますには、ある程度の高温が必要
③パイ生地を作る時は、バターが溶けないことに注意する
参考文献 料理のなんでも小辞典