バナナに種がない理由

バナナにも、もともとは種子があったが、突然変異で種子のないバナナができたのである。
バナナを食べていると、黒いつぶつぶのようなものがある。これが、種子になるはずだったものである。
種子が無いのは、野生の植物としては欠陥だが、栽培植物では優れたこともある。
①種が無いと食べやすい
②遺伝的に植物の体が大きくなるため、収穫量が増える
③種子に養分がとられないため、その分だけ実に栄養分が蓄積される

種子ができないバナナは、余った養分を使って株元から新しい芽を出す。
この芽を植え替えることで、バナナを増やしていく。

しかし、このバナナは親のクローンになるため、同じ病気にかかりやすい
かつては、グロスミッチェル種という甘くて、とろけるような品種のバナナが主流だったが、病気が蔓延(まんえん)し、急激に減少してしまった。
現在は、この時、病気に強かったキャベンディッシュ種が広く食べられている。

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参考文献 スイカのタネはなぜ散らばっているのか