ウイスキーを樽に入れて貯蔵する理由

今回はネタ話です

ウイスキーは、最初は大麦麦芽を原料とした醸造酒を蒸留しただけの酒で、今のウイスキーとは程遠い代物だった。
1725年当時、イングランド政府はウイスキー生産者に対して、高い麦芽税の徴収を始めた。
これは大変な重税であり、生産者にとっては死活問題となった。この時、税から逃れるためハイランド地方の山奥に蒸留所を移して、密造を始めた
当然、密造ウイスキーは自由に販売できないため、その機会が訪れるまで保管しておかなければならない。
たまたま、スペインから輸入されたシェリー酒の空樽があったので、密造業者たちはそこに長期間、ウイスキーを保管しておいた。
やがて樽を開けると、中身が琥珀色をした芳醇でまろやかな香味をもつ液体に変化していた。これが、樽貯蔵による熟成ウイスキー誕生である。

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ウイスキーは樽で貯蔵しないと熟成しない
コニャック

参考文献 ウイスキーの科学