一般に、魚は死後、エネルギー物質であるATP(アデノシン三リン酸)が酵素によって分解し、うま味成分であるイノシン酸に変わっていく。
その後、さらに反応が進むとイノシン酸は違う物質に変化し、なくなってしまう。
変化速度は魚によって大きく異なり、マダラは死後短時間でイノシン酸が無くなってしまう。
さらにタラ類は、魚肉中の浸透圧調整成分であるトリメチルアミンオキサイドを多く含む。
そのため、死後、温度の高い場合、この物質から臭み成分であるトリメチルアミンが多く生成されるため、臭みが強くなりやすい。
参考文献 味・香り「こつ」の科学