肉の熟成について①

今回の記事は「熟成肉」の記事の紹介になります

一般的に熟成には「ウェットエイジング」と「ドライエイジング」の二つの方法があるとされている。
ただし、これらの言葉には明確な定義があるわけではない。
肉は腐る直前がおいしい?(熟成とは)

【ウェットエイジング】
牛肉を枝肉(頭部,尾,四肢端などを切取り,皮や内臓を取除いた)にし、部位ごとにカットし真空パックの中で熟成させる。
→パック内に空気が存在しないため、熟成の進行はゆっくりになる。
◇熟成香を求めるのは難しい
◇真空下では、カビが持っているプロテアーゼの酵素の働きが止まってしまうため、鮮度は落ちないがうま味はあまり増えない。
▶タンパク質がアミノ酸に分解するるという変化はドライエイジングほど望めない

※肉が柔らかくなるさいに、肉から水分が抜けてパックの中にたまる。これを長時間置いていくと、腐敗の元になる。

【ドライエイジング】
真空パックに入れず、温度、湿度、時間を調整し肉から発せられる菌類の働きを利用して肉を熟成させる。
→食中毒菌などが増殖するのは4℃以上
熟成庫を0~1℃に設定
▶食中毒菌は増えにくいが、熟成に必要な低温発酵菌であるカビ酵母は増える温度帯

→水分を適度に保ちながら適度に抜く
◇低温低湿度下に一定期間おいて水分を抜く
▶うまみを凝縮させるが、やりすぎるとビーフジャーキーみたいになる

→熟成期間は、求める肉の状態によって変わる
◇一般的に、と殺後タンパク質が変性し始め、肉の温度が下がり硬直が解けるまでに1週間、柔らかさを感じるまでには少なくとも2週間かかる。
▶熟成のプロセスは、柔らかくなり、旨味が増え、最後に香りがつくとなっている。

→熟成の見極め
①触感
②カビの生え方(最初はうっすらと全体的に白くなり、しだいにふさふさとした白いカビが生えてくる)
③脂の質の変化

→腐敗の見極め
①肉から発生する臭い
表面の粘り気がでると腐敗している
③全体の菌数を測定するだけでは判断できず、あくまで酵母などの良い菌ではなく、食中毒菌かどうかが問題となる。

※熟成庫内に多種類の肉(肉や豚など)を入れない。
→持っている菌が違い、混ざると悪影響を及ぼす可能性がある
→それぞれの菌が繁殖する温度帯が違う
→それぞれの香りが影響し合う

肉の熟成について②
肉の熟成について③


【熟成により肉が柔らかくなる原理】
肉のもつ酵素で分解がすすみ、筋原線維の状態が変わり柔らかくなる
熟成中にPHが高くなり、保水性が増す


ここからは主観です
まず、上記の記事を読んだからって、スーパーで肉を買ってきて絶対に自宅で試そうなどはしないでください
肉の熟成は、肉の種類を含め様々な条件を調整して初めて成功するものと思われます。
私も本などで熟成について調べてみましたが、殆ど情報が無く、こうすれば安全に肉を熟成できるというものは見つかりませんでした

参考文献 熟成肉