調理するときに火力を上げると、メイラード反応などの反応速度が上がる。
温度が高くなれば反応速度が上がるが、超高温で調理時間を短縮しないのには理由がある。
それは、高温になった場合にスピードアップするさまざまな反応速度が、同じ比率で上がらないためである。
【例】
クッキーの生地を加熱する場合、内部に水分があり、表面ではメイラード反応が起こる。
温度を上げ過ぎると、中心が固まる前にクッキーの外側が完全に茶色くなってしまう。他にも200℃を超えると炭化が始まる。
一方で、温度が低すぎると、外側が焼き上がり香ばしい風味が得られる前に、クッキーが乾いてしまう。
重要な点は、食品自体の温度が重要であり、食品が調理される環境の温度ではない。
つまり、チキンをローストする際、オーブンの温度でチキンが温まる速度は決まるが、反応の起こる速度が決まるわけではない。
最終的に重要なのは、チキンそのものの温度である。
参考文献 Cooking for Geeks