牛肉は加熱中に酵素が働く

牛肉は加熱中の肉の温度上昇期に、肉の中の酵素が働いて、生肉に含まれている成分の量が変化することがある。

 

ホルスタイン雄牛胸最長筋のエキス成分(mg/肉100g)

生肉 ※加熱肉
トリクロロ酸酸可溶性窒素 311 366
オリゴペプチド態アミノ酸 247 217
遊離アミノ酸 137 134
イノシン酸(5-IMP) 129 211
乳酸 661 985

※加熱肉はホットプレート(209℃)上で片面60秒間、片面30秒間加熱

牛肉を加熱すると、加熱中に酵素が働いてエキス成分のイノシン酸が増加している。

また、他の研究では
●牛肉を40℃で6時間加熱するとエキス中の※遊離アミノ酸が増加
●牛肉を60℃で6時間加熱するとエキス中の※ペプチドが増加
これらは、肉の中の酵素の働きによるもの。
※遊離アミノ酸、ペプチドが増加するとまろやかな味わいになる

【まとめ】
牛肉は比較的低温で長時間加熱すると、の味が向上する可能性がある

鶏肉と豚肉は加熱中に酵素が働く
コンソメやブイヨンを長時間煮込む理由


ここからは主観です
上記の話は書籍にも書かれていましたが、あくまで「可能性がある」っという話です
実際、イノシン酸は増加するが、一方で食感が変化したり、風味が変化したりと絶対に美味しくなるという訳ではなさそうです

参考文献 新西洋料理体系Ⅳ