うま味と甘味が区別される理由

今回はネタ話です

うま味(グルタミン酸、核酸)】
→体をつくるタンパク質(アミノ酸)

【甘味(ブドウ糖や砂糖)】
体のエネルギー源(炭水化物)

また、アミノ酸(うま味)は、炭水化物(甘味)と同様にエネルギー源になります。
古代の海に生息していた動物は、他の生物の体を構成しているアミノ酸や核酸の味をエサの指標にしていたようです。
つまり、進化の初期段階では、うま味と甘味は、どちらもエネルギー源として、特に区別される必要がなかったのです。
やがて、陸上生活が可能な動物が現れ、木の実や穀物をエサにするようになると、アミノ酸の味と穀物の主成分である炭水化物の味を区別するようになりました。
なぜなら、よりエネルギー価値が高い炭水化物をアミノ酸と区別できる方が有利だからです。

この名残は現在の動物でも見る事ができ、ラットはグルタミン酸と砂糖の味を区別できませんが、ある種のマウスは両者を区別できます。

動物の甘味物質に対する感受性
味の感度と順序
食塩やグルタミン酸ナトリウムには中毒性はない

参考文献 味のなんでも小辞典