味噌汁に用いられるダシは煮干しのダシが一般的です。
原料が魚という点では【煮干し】と【カツオ節】は同じで、うま味成分の主体はイノシン酸です
ただし、うま味成分は同じでも、製造方法の違いからカツオ節には特有の香りがあるため、味噌の風味を味わう味噌汁には、強い香りを持たない煮干しのダシがよく使われます。
また、煮干しは状態によって生臭みをもつ場合もあります。
味噌には魚の生臭みを消す作用があるため、味噌汁は煮干しのダシのうま味を味わうのに、都合の良い調理方法となっている
一方で昆布ダシの場合、うま味成分がグルタミン酸になります。味噌のうま味もグルタミン酸のため、味の相乗効果が起こらない。
【まとめ】
●カツオダシは、香りが強いため味噌の風味を損なう場合がある(※カツオ節と味噌の香りを楽しむ場合もある)
●昆布ダシは、グルタミン酸のため味の相乗効果がイノシン酸ほど起こらない。
●煮干しダシは、香りが少なくイノシン酸のため味の相乗効果が起こる。加えて、味噌には煮干しの生臭みを消す作用がある
参考文献 料理のなんでも小辞典