煮魚の汁が冷えると固まる

魚の皮には筋肉の繊維状タンパク質とは異なるコラーゲンという水に溶けない丈夫なタンパク質が含まれている
コラーゲンは皮、骨、筋など動物組織の保護部分に多く、そのままでは消化作用も受けない

ところが水分とともに長く加熱を続けると、分子がほぐれてしだいにゼラチンに変化し、消化されるようになる
煮魚の皮のコラーゲンから汁のほうに溶け出したゼラチンは、汁が濃く煮詰まったところで冷やすと、固まって煮こごりになる

煮こごりを目的にした料理では、ゼラチンの出やすい
●アンコウ
●フグ
●タイ
●ヒラメ
●アナゴ
などの引き皮を集めて軟らかく煮たところへ、ゼラチンを加えて寄せ物にする

硬タンパク質とゼラチン化

参考文献 日本料理のコツ