渋い味は痛覚

収斂性(しゅうれんせい)はかつて、基本味の一つとして考えられていました。
収斂性・・口の中の水分が奪われ、引き締まる(口の中がキューとなる)感覚。

例:高濃度のタンニン、熟成されていない赤ワイン、煮だしすぎた紅茶、渋柿、グリーンバナナ

炭酸飲料のシュワシュワの理由
食感と他の感覚の相互作用 後半

【理由】
タンニンは唾液中のタンパク質と結合し、凝縮タンパク質となる。この凝縮タンパク質は小さな粒子のように感じられ、より粘性のある唾液を分泌させます。また、その唾液によって凝集タンパク質が舌の上を滑りにくなり、口の中の側面も通過しにくなります。
収斂性は、上皮膜のタンパク質(舌のタンパク質)が互いに結合し、触覚センサーチャネルの作動により緊張が生じ、粘膜が収縮することが起因しています。このことは収斂性が触覚(痛覚)であることを示唆しています。

【まとめ】
タンニンなどの渋い食べ物を食べると、唾液中のタンパク質と結合して、口の中がキューとなる

柿の渋抜き
烏龍茶(ウーロン茶)のタンニン

参考文献 食感をめぐるサイエンス