煮豆と重曹について

大豆には「グリシニン」(グロブリン)とよばれるタンパク質が含まれています。
このたんぱく質は普通の水よりも食塩水(1%)やうすいアルカリ性の液(重曹水など0.2~0.3%)とけやすい性質をもっています。
その為、このような液につけておくと、食塩や重曹が豆の中までしみこんで、ある程度、タンパク質を溶かして組織をやわらかくします。
また、圧力鍋を使えば早く加熱することが可能です。

さらに、重曹はアルカリ性のため繊維を柔らかく膨潤(ぼうじゅん)させる作用もあります。
しかし、重曹を多く使いすぎると、味が悪くなるばかりか、ビタミンB1が失われてしまうので注意が必要です

また、硬水で豆を煮たとき軟化しにくいのは、水中のカルシウムイオンとペクチンが結びついて組織を硬くするため

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参考文献 「こつ」の科学 マギーキッチンサイエンス 総合調理科学事典 料理のなんでも小辞典