肉に含まれるミオグロビンが変性し始める温度は約60℃とされています
ローストビーフを焼く時に、中心温度を52~58℃に抑えることで、ミオグロビンの変性を防ぎます
切り分ける前のローストビーフは、中心が鮮やかない色ではありません。しかし、切り分けて少したつと、ピンク色に変色します。これは、肉の色素のミオグロビンが空気中の酸素と結びついて、鮮やかな赤色のオキシミオグロビンに変化したためです
この現象は、ミオグロビンが60℃以上の温度になり変性した後、つまり肉に火が通ったあとはミオグロビンは酸素と結びつくことができなくなります
中心温度を52~58℃にする理由は
①ミオグロビンが変性する60℃以下に抑える
②筋形質タンパク質、筋形質タンパク質、筋原線維タンパク質の変性温度が約60℃
つまり、肉が硬くなり始める温度が約60℃だから
参考文献 西洋料理のコツ