魚を煮るとき、汁を煮たてる理由

煮汁を煮立ててから魚を入れる理由としては
①魚の表面のタンパク質がすぐ凝固するため、内部のうま味が溶け出すのを防ぐ
→実験によれば、85gのヒラメの切り身を
●室温から入れて加熱すると76.6%の重量になる
●沸騰した煮汁に入れると80.0%になる

一方で全魚のアジの場合は、どちらも88%の重量になり変化が見られなかった
これは、表皮があるためうま味が煮汁の方に出にくいため
→一匹の全魚を煮る場合は、必ずしも煮汁が沸騰してから入れる必要はない
(さらに、沸騰してから魚を入れると皮が破れる恐れがある)

②汁のなかにひたされている時間が短いため、中まで身が締まって硬くなるのを防ぐ
魚のなまぐさみが熱のため揮発し、匂いが汁に溶け込むのを防ぐ

白身魚を蒸すときに酒を振りかける理由

参考文献 「こつの科学」 料理のなんでも小辞典