アントシアニン色素とは、ほとんどの植物の赤色、紫色、青色の色素である。
例:りんご、ナスビ、ベリー類、紫キャベツ
【色止め方法】
●アントシアニンと鉄
アントシアニン色素は、鉄と結合し、安定的な紫紺色(しこんいろ)になる。
例:黒豆を鉄なべで煮る、なすの漬物に古くぎを入れる
●アントシアニンとミョウバン
ミョウバンの中にはアルミニウムイオンが入っており、アントシアニンと結合して紫色になる。
例:なすの漬物にミョウバンを加える
●アントシアニン色素と酸
アントシアニン色素は、酸にあうと紅色となり、安定化する
例:酢漬けの紅ショウガ、梅干しの色づけに使う赤ジソ
●アントシアニン色素とアルカリ性
アントシアニン色素は、アルカリ性になると青色になり不安定となる。アルカリ性で加熱すると、色素の分解が起こる。
例:黒豆に炭酸水素ナトリウム(重曹)を加えると褐色になり、色が悪くなる
【まとめ】
酸性:赤色
中性;無色~紫色
アルカリ性:青色
鉄、アルミニウムで紫色になる
赤ワインを白くする
あずきを空気に触れさせる
ぶどうジュースの色替え
食品に含まれる主なアントシアニン
食品の色素
アントシアニン色素は、表面の細胞層にだけ含まれる場合がある(ナスビ、紫色の豆)
したがって、調理で液胞が破壊されると色素がしみ出して希釈され、色は薄くなるか完全に脱色してしまう。
また、水溶性のため湯でゆでる場合などは、特に色が抜けやすい。
ここからは主観です
アントシアニン色素の一種であるナスニン(ナスビに含まれる色素)は、高温によって変色を抑えることができる。このため、色をよくするため炒め揚げや揚げ煮という調理方法が用いられる
参考文献 マギーキッチンサイエンス 総合調理科学辞典 NEW調理と理論 調理事典