①水出しコーヒー
②水出しコーヒーをサーバーで泡立てたもの
この2つを官能評価したところ、①に比べて②のほうが、口当たりのやわらかさや甘味の強さの評価が高く、渋みや刺激臭(酸の香り)の評価が低く出た。
サーバーは窒素を使わず空気を取り込んで泡立てるものを使用。
味覚認識装置で分析したところ、泡層に苦味が極端に強く出て、液層の苦味の主要成分と言われているカフェインやクロロゲン酸類が非常に多いことが分かった。
この理由は、起泡(きほう)分離現象によるもので液体には水に溶けやすい物質が残り、泡には水にとけにくい疎水性成分、微粉、多糖類が吸着する。コーヒーの疎水性成分には苦味成分が多く含まれている。
また、水にとけにくい泡はフタの役割も果たし、香りの揮発を抑制する。50分測定したところ①は約17%香気が減少したのに対し、②は5%程度となった。
参考文献 食品新聞2019年8月2日記事より (キーコーヒーの大塚祐一マーケティング本部開発研究所)