ワサビが鼻にツーンとくる理由

ワサビは辛味は鼻にツーンときます。一方、トウガラシの辛みは口の中がカッカしますが、鼻にツーンとくることはありません。

ワサビの辛味成分は、アリルイソチオシアネートという物質です。この物質は揮発性なので、ワサビを食べると口腔内で揮発して鼻腔にまで広がります。これにより、鼻腔内で痛覚を伝える受容体をアリルイソチオシアネートが刺激することで、鼻にツーンとくる感覚がおこります。
揮発性が高いため、すりおろしてから3~4分でどんどん揮発していく。

一方、トウガラシの辛み成分はカプサイシンです。この物質は、揮発性が高くないので、鼻にはあまり抜けず、舌や口腔内にとどまります。

大根おろしに酢を加えると辛味が出ない
ワサビは辛いのに汗がでない
薬味に使われる辛味成分
香り分子の性質

参考文献 味のなんでも小辞典 料理のなんでも小辞典