好きな臭いと嫌いな臭い

糞尿や口臭などの不快な臭い(スカトール skatole)は、決して嗅ぎたくない不快臭である。ところが、2歳くらいの幼児だと、別段スカトールを不快に思わない。スカトールの匂いの部屋でも、バラの香りのする部屋でも、楽しそうに遊ぶという報告がなされている。
ところが、3歳半になると、スカトールの部屋が嫌いになる子供が半分になる。
年齢とともにスカトールの匂いが嫌いになってくる。

匂いの場合、経験と教育、学習によってその快・不快が決まってくるようだ。糞尿が汚いことを学習し、それを暗示する匂いが嫌いになったものと推測される。

懐かしい匂い
臭い食べ物
遺伝子の型と香りの感じ方
甘い香りの正体
濃度によって、香りの印象は変わる

参考文献 食品・料理・味覚の科学