学界では5つの味を※基本味として認めている。
「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「うま味」
また、「辛味」と「渋味」は痛覚として考えられている。
※現在(2020年12月)は、上記の5つの味+【脂肪味】の6つが基本味というのが通説になっている
味 | 主な物質 | 特徴 |
甘味 | ショ糖(砂糖)、ブドウ糖、人工甘味料 | エネルギー源 |
塩味 | ナトリウムイオンに代表される金属系陽イオン | 体液バランスに必要なミネラルの供給 |
酸味 | 酢酸、塩酸、クエン酸など、酸が解離して生じた水素イオン | 腐敗のシグナル、新陳代謝の促進 |
苦味 | カフェイン、テオブロミン、キニーネ、フムロンなど | 毒性の警告 |
うま味 |
グルタミン酸ナトリウム |
生物に不可欠なアミノ酸、ヌクレオチド類の供給 |
辛味 | カプサイシン、アリルイソチオシアネート、ピペリン | 痛みのレセプターを介する、温熱 |
渋味 | タンニン系の化合物 | 収れん味 |
味の濃いものを食べた後、薄いものを食べても感じにくい理由
苦味、えぐ味、渋味
ここからは主観です
甘味は、エネルギー源になるので、基本的には万人に好かれる味になっています。また、鈍感な味とも考えられており、他の味と比べて少量では感じにくくなっています。これは、エネルギーをもっと体内に取り入れたいからと考えられています。
塩味は、大体0.8~1.0%が好まれる塩分濃度と考えられています。これは、血液の塩分濃度と同じぐらいだからです。また、カリウムを摂取すると塩分が欲しくなります。
酸味は、好まれる傾向があります。一般的に人間がおいしいと感じるのはpH4~6の間で、レモン汁や醤油をかけることでpHを下げている。
苦味は、本来好ましくない味だが、後天的に安全だと学習し、成長するにつれ好まれるようになっていく。
参考文献 食品・料理・味覚の科学 食の科学