肉の種類によって焼き色がつきやすい

牛肉、豚肉をそれぞれステーキにすると、牛肉にはこうばしい焼き色がつくのに、豚肉にはなかなか焼き色がつきません。
これは、肉に含まれるミオグロビンの量と関係します。
ミオグロビンが存在する筋肉の組織では、ミオグロビンによって酸素が供給されるので、生体反応が比較的活発に行われ、アミノ酸や糖質などが多く作り出されています。肉を焼くと、このアミノ酸やタンパク質と、還元糖が反応し、香ばしい焼き色がつきます。(アミノカルボニル(メイラード)反応)
牛肉が豚肉よりも焼き色がつきやすいのは、豚肉よりもミオグロビンが多い分、アミノ酸や還元糖も多く、アミノカルボニル反応が起こりやすいからと考えられています。
白身魚と赤身魚の違い

種類 ミオグロビン含有量
家兎 0.02%
鶏肉 0.05%以下
豚肉 0.06%
0.25%
子牛 0.1~0.3%
成牛 0.4%~1.0%
老齢牛 1.6%~2.0%
0.8%
シロナガス鯨 0.91%

まとめ
ミオグロビンの量が多いと肉は濃赤色で焼き色がつきやすい(焦げやすい)
焼き色がつきやすい順番は、
牛肉>豚肉>鶏肉
となっている。

また、部位によっても量に差があり、これは筋肉の運動量と関係があります。よく運動するカタ、モモは酸素の消費量が多いため、その供給源としてのミオグロビンを多く含んでおり、より赤く見える。
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参考文献 今さら聞けない肉の常識 西洋料理のコツ 食肉のおいしさの決定要因