レモンを塩でもむ

レモンは皮にワックス(農薬など)がついている場合があります。その場合は、レモンに塩を軽くまぶしてもむとよいとされています。これにより、ワックスが取れるとともに、皮のいちばん表面にある細胞の水分が食塩の浸透圧のため引き出されて、細胞膜は多少張りを失った状態になります。
このあとレモンを水洗いすると、塩気はなくなり、細胞の中におさまっていた香りや色の成分は、前よりも外へ引き出されやすい状態になります。
つまり、塩を使わない場合と比べて香りもよくなり、色も引き立ってくると考えられています。
レモンをはじめ、オレンジ、グレープフルーツ、伊予間(いよかん)など柑橘類のよい香りは、果皮の油胞の液体に含まれている


食器用洗剤で野菜や果物を洗う
レモンの香りの変化

参考文献 「こつ」の科学 食材大全 香と食材の組み立て方