焼いたときに肉が縮む理由

こちらの記事では、肉に含まれるたんぱく質
筋原線維たんぱく質(45~50℃付近で凝固)
筋形質たんぱく質(56~62℃付近で凝固)
コラーゲン(65℃付近で1/3に収縮
と説明しています。

このように、コラーゲンは60℃を超えると非常に強く収縮します。

                               (%)

種類 牛肉 豚肉 鶏肉 魚肉(たら)
筋原線維たんぱく質 68 51 62 79
筋形質たんぱく質 17 20 33 21

筋膜・筋肉膜(主にコラーゲン)

15 29 5 3

食肉の組織別タンパク質の構成比を動物別によって比較すると上表のようになります。この中で、筋膜・筋肉膜(コラーゲン)の割合は、牛肉・豚肉の方が鶏肉や魚肉より大きいことが分かります。


したがって、焼肉など加熱によって肉が縮む割合は、魚肉、鶏肉に比べて牛肉・豚肉の場合が大きくなります。特に豚肉はコラーゲンが多く縮みやすいため、焼いたときに反り返ってしまう。


そのため、肉をたたいたり赤身と脂身の境目などにある筋を、包丁の先で数か所刺して切っておけば、反りを防ぐことができます。

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参考文献 今さら聞けない肉の常識 西洋料理のコツ フランス式おいしい肉の教科書