薄力粉と強力粉の違い

薄力粉と強力粉の違いは、「粉に水を加えて練り合わせた時、どのぐらい粘弾性のある生地になるか」ということを基準にして分類したもの。

この粘弾性のもとになるのは、小麦中に含まれる2種類のタンパク質(グルテニンとグリアジン)で、水を加えて練り合わせると網目状のネットワークを持つ「グルテン」になる。

このたんぱく質の含有量が少ないと柔らかくソフトな生地になりやすく、逆にタンパク質の含有量が多いと粘弾性の強い生地になりやすい。日本では、タンパク質の少ない方から順番に「薄力粉」「中力粉」「強力粉」と分類している。

また、粒子の大きさは、「薄力粉」は細かく、「中力粉」はやや細かく、「強力粉」は荒くなっている。このため、お菓子などを作る時に使う打ち粉(台に生地がくっつかないように粉をふっておく)は、ダマにならず、きれいに分散しやすい粒子の荒い「強力粉」が使われる。

参考資料 お菓子「こつ」の科学 科学でわかるお菓子の「なぜ?」 総合調理科学事典