佃煮としぐれ煮の違い

佃煮としぐれ煮の違い

【佃煮(つくだに)】
江戸時代の初期に大阪の佃村の漁民が東京の小島に移住し、そこが佃島(現在の東京都中央区佃)と名付けられた。
その漁民が自家用に雑魚を溜(たまり)や塩で煮込み保存性の高いものを作ったのが始まり。

【時雨煮(しぐれに)】
三重県桑名市(くわなし)で開発され、もともとはハマグリのむき身にショウガを加えて醤油と砂糖で炊き上げた保存食。
現在は、ショウガを加えた佃煮全般を指すようになった。しぐれ煮の語源は、ハマグリの旬が時雨の季節(秋から初冬)だからという説が有力である。

参考文献 料理の科学 総合調理科学事典

マグロのしょうゆ漬けの理由

マグロのしょうゆ漬けの理由

カツオやマグロなど遠洋の魚は死後硬直が過ぎ、熟成が始まったものが刺身として食べられている。
鮮度の良い刺身が食べられなかった昔は、マグロはしょうゆ漬けにしたり、カツオはたたきにして、臭みを取る工夫をしていた

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参考文献 一晩置いたカレーはなぜおいしいのか

ダシの味を確かめるため、一滴の醤油を加える

ダシの味を確かめるため、一滴の醤油を加える

ダシの味は、ダシの中に含まれている何十種類という成分によるものである。
しかし、これだけを飲んでみても、そのダシがよく取れておいしいかわかりにくい。

そこで、とったダシを皿に少量入れ、一滴の濃口しょうゆを加えると急にダシのよしあしが分かるようになる。
これは、醤油に含まれている塩分アミノ酸類などが、ダシの中にある成分と相乗的に働いて味を強めるからである。
つまり、醬油を加えることによって、ダシの風味や特徴などが強調される

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参考文献 「料理の雑学」ものしり事典