脂(油)の多い食品は、温かく見える

脂(油)の多い食品は、温かく見える

今回は、主観的評価の話です。

食品の温度の主観的評価は脂肪含有量に依存しているとある実験では示唆しています。
被験者に、類似製品2種類(高脂肪含有量および低脂肪含有量の2種)の知覚について尋ねたところ、2つの製品の温度が同じであるとき、脂肪が多い方が高い温度でより温かく冷たい温度ではより冷たさを感じにくいようでした。
これは、高脂肪含有量に関連する断熱効果に起因すると考えられています。

例 同じ温度帯の濃厚なアイスクリーム(高脂肪)とフローズンドリンク(低脂肪)を見比べたとき、フローズンドリンク(低脂肪)の方が冷たく見える。


ここからは主観です。
当然、「いやいや、俺はアイスクリーム(高脂肪)の方が冷たく見えるから」とか「別に同じ温度でしょ」など様々な意見があると思います。
今回はあくまで、【脂肪の含有量で見た目の感じる温度に影響がある人もいる】程度の認識でよいと思います。

参考文献 食感をめぐるサイエンス

ノリを焼くとき、2枚重ねる理由

ノリを焼くとき、2枚重ねる理由

ノリを焼くと、タンパク質が熱によって変性し、組織全体が収縮します。ノリを両面から焼くと、表から熱をかけたときと、裏から熱をかけたときとで収縮の仕方が違い、もろくなってくずれやすくなります

その為、1枚のノリでも、片面だけあぶるのがよいとされています。
2枚を重ねて焼くと、熱によって揮発する水分や香りが反対側のノリに吸収され、カサカサに乾燥したり、香りが抜けるのをある程度防ぐことができます。
また、1枚焼く時は、半分に折って焼くことで同様の効果が得られます。

参考文献 「こつ」の科学

粉末のからしをとくとき、ぬるま湯を使う理由

粉末のからしをとくとき、ぬるま湯を使う理由

一般家庭では、からしを使うときチューブタイプを使用すると思います。
しかし、大量に使う飲食店では、粉末タイプのからしを使用する店も多いです。

からしの香味成分はシニグリン(白カラシ)、シナルビン(黒カラシ)などという物質で、ふだんは糖類と結合して配糖体というかたちで存在し、辛味はありません。これに水を加えてかき混ぜると、からしのなかにあるミロシナーゼという酵素の作用で糖類との結合が離れ、辛味を示すようになります

これは、ワサビをすりおろす時にゆっくりすりおろすのと同じ原理です

この酵素の作用は約40℃くらいのときが最も活発で、ぬるま湯でよくかきまわすとはやく辛味がでてくれます。ただし、熱湯を注ぐと酵素の作用がとまり、逆効果になるので注意してください

参考文献 「こつ」の科学