食への保守と革新

食への保守と革新

※今回は【心理学】の話です
「ハッキリした答え」というものがあるわけではないので、一つの考え方として読んでください

私達人間は、色々なものを食べる雑食性動物です
動物の生き残り戦略を考えると、雑食性動物の方が、慣れ親しんだ食べ物が入手困難な状況になったとしても、それ以外の食べられるものへと嗜好をシフトすることで、飢餓を脱することができる

しかし一方で、新たな食材は毒性を持っているなどリスクが存在します。
すなわち人間には
●食べたことのないものを食べるのを嫌がる「食物新奇性恐怖
●食べたことのないものを食べてみたい「食物新奇性嗜好
の二つを持っていると考えられています

分かりやすく言えば、「旅行先で定番のものが食べたい一方で、ちょっと変わったものも食べてみたい」である


西洋人の多くはピンクがかった赤色の冷たいデザートを見たら、甘いフルーツのアイスクリームを思い浮かべる
客は「甘い」と思って食べたが、実際は「塩のきいた」アイスだった。
こうしたときの「驚き」あるいは「期待外れ」はかなりショックで、不快感を覚えることも多い

その後の実験で、この時アイスの名前を「塩味のアイスクリーム」や「フード386」などというミステリアスな名前を付けた場合、つけていなかった人々よりも明らかにそのデザートを楽しんだ


ここからは主観です
今回は2冊の書籍からの紹介ですが、個人的に似たような事例を考えてみたところ

「あらかじめ全体を把握した(どれぐらいの高さから落ちるか知っている)ジェットコースター」が一番近い感覚と思いました

参考文献 「食べること」の進化史 「おいしさ」の錯覚

電子レンジでは焦げ目がつかない

電子レンジでは焦げ目がつかない

電子レンジを使った場合、普通の加熱に比べ数倍の速さで、いきなり100℃まで上がってしまいます。
しかし、それからあとがガス加熱と違うところで、水分がある量以上存在する限り温度上昇はストップし、そのまま100℃が続きます
つまり、焦げ目(メイラード反応)が付かない

この間、水分はどんどん蒸発して水が沸騰するため、食品の組織は破壊され、そこから汁が流れ出してくるなどさまざまな変化が続き、やがて水分量がある一定限度以下(普通は約30%)になると、そこからふたたび温度が上がり、こんどは内部の方が先に100℃以上に上昇してこげたかたまりができます。

参考文献 「こつ」の科学

嗅覚の衰え

嗅覚の衰え

嗅覚は20~30代から衰えるといわれています。
しかし、トレーニングを積むことで、衰えを防止することができます。

①ニオイを表現する方法とその感覚を身に着ける
何かニオイを感じた際に、自分の言葉で表現できるように注意する。すると、同じニオイを嗅いだ際に、すぐに具体的なその名前や記憶が蘇るようになります。

②鼻から直接嗅ぐニオイだけでなく、口の中に入れた時の舌や口の中の感覚、鼻に抜けるニオイにも注意する。
すぐに飲み込まずに、口の中に広がる風味を意識する。

③ニオイを一つずつ覚える
季節の野菜、果物、草花など、特徴的なニオイを持つものを嗅いで、そのニオイを覚えていきます。
これは食品だけでなく、公園、植物園、スーパー、デパートなど、様々な場所のニオイで練習できます。また、ニオイを思い出せなければ、再び嗅いで覚えなおすことも大事です。

懐かしい匂い
味蕾の成長と老化


ここからは主観です
①レモンの匂い ②カレーの匂い ③ダシの匂い ④バニラの匂い ⑤ごま油の匂い

もちろん、言葉で説明するのは難しいと思いますが、思い出すことはできましたか?
当然、実際に嗅いだら判別するのは簡単と思いますが、普段から意識していないと思い出すことは非常に難しいと思います。

参考文献 ニオイの不思議