煮干しダシは水出しする理由

【水出しする理由】
①煮干しは、カタクチイワシやマイワシを数分間加熱して乾燥したもので、カツオ節のように削って使うことができないので、表面積が小さくうま味が出るのに時間がかかる。その為、あらかじめ水に浸してうま味をある程度出しておき、その水ごと加熱させる。

②いきなり加熱を始めると、硬い組織からアク成分などが早く溶けだし、その割にうま味の溶出が少ない。

③煮干しはカツオ節とは違い、脂をとり除く処理がされていない。そのため、脂質酸化しないように保存する必要がある。さらに、ダシを取る際にも※加熱しすぎると脂質酸化が進むため、温度にも気を付けなければならない。
※書籍によっては、あえて煮たててアクを出し、取り除くと書かれている


【保存方法】
①煮干しは色が白く、腹の割れていないものを買う。

②買ったらすぐに、頭と内臓を取る
→頭や内臓から傷んでくるため
→濁りと苦味が出る原因のため

乾燥した場所で保存する
→湿気てしまった場合、空鍋で軽く煎って使うことも可能だが、風味が落ちる


【調理方法】だしの研究より
①煮干しは頭とはらわたをとり除き、昆布とともに鍋に入れ、水を加えて半日浸けておいた後強火にかける。80℃になったら火を止める

②クッキングペーパーを敷いたザルで濾す。

※火を止めてからそのままおいておくと、更に味が出る。あまり強い味にしたくない場合は、すぐに濾すとよい。

味噌汁に煮干しダシを使う理由

参考文献 日本料理のコツ だしの研究