2種類の筋繊維

原則として筋繊維には【遅筋】と【速筋】の二つの種類がある。

【遅筋】
●長時間にわたって連続的に働くための持久力がある
→一定の動きをしている動物や直立している動物の太ももなどに見られる

●グルコース(ブドウ糖)を酸化することによってエネルギーを得る
→酸素は血液中のヘモグロビンからミオグロビン(タンパク質)を介して筋繊維内を常に移動している
→ミオグロビンは赤色や茶色なので、遅筋は暗赤色になる

【速筋】
●一気に素早く収縮でき、強い力を発揮する

●筋肉で合成・貯蔵している炭水化物、グリコーゲンを嫌気的(酸素を使わず)に分解することによってエネルギーを得る
→ミオグロビンが速筋へ酸素を輸送するまで待つ必要がない
→グリコーゲンは無色の多糖なので、速筋は色が薄くなる

例:「飼われているニワトリ」と「野生のキジ」
ほとんど飛ぶことのできないニワトリの胸肉は、速筋で構成され白色だが、キジの胸肉は遅筋で構成されているため暗赤色となる

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参考文献 食感をめぐるサイエンス