ビールの冷やし過ぎ

ビールのなかにとけこむことのできる二酸化炭素の量は、温度によって大きく違ってきます
ビールと二酸化炭素に限らず、一般に液体のなかに気体がとけこんでいるとき、温度が上がるほど溶け込む量は少なく、逆に冷たい液体にはたくさんの気体が溶け込むことになります

日本のビールは約10℃前後でちょうどよく泡が出るように調整されています。
そこで冷え方が不十分ですと泡の立ち方が激しく、逆に冷蔵庫などで冷やしすぎると泡の立ち方が不十分になります。

ビールの泡にはくちあたりをなめらかにし、苦味やアルコールの刺激をやわらげる役目を持っているので、泡の出が良くないと、ビール独特の味を十分味わうことができません
また、泡が出ないほど冷えたものでは香りの発散も不十分で、これも味を落とす理由になります

参考文献 「こつ」の科学