ルーを炒める理由

小麦粉を炒めると

●高温の油で分子の一部が切れる
→デンプン鎖が短くなり、網目構造が形成されにくい
→冷えたとき、網目構造が形成するのも遅いため、固まりにくい

●小麦粉中のタンパク質が変性
→弾力が無くなる

結果、水に加え加熱したとき粘性(トロミ)が低下する。

 

さらに、高温で加熱することで、
●小麦粉のデンプンがアルファー化し、短時間で糊化する
●香ばしい香りがつき、小麦粉のデンプンの分子が小さくなるため、粉臭さがきえる
●炭水化物とタンパク質の褐変反応により、色がつく

【まとめ】
加熱(130~150℃)が長いほど、色がつき香ばしい香りがつくがトロミが減る。
つまり、同量の液体にトロミをつけるには、濃い色のルーは薄い色のルーより多く使う必要がある


ここからは主観です
ルーの段階で炒めるのと、その後、ルーに水を加えて煮込むのは、全く意味が違います。
何故なら、水を加えた時点で、温度が100℃以上にならないからです。

煮たホワイトソースの方が粘りが弱い理由

参考文献 調理事典 マギーサイエンスキッチン 西洋料理のコツ