アズキを煮るときに、水に漬けずに煮る理由

乾燥したアズキの皮はかなりかたいのですが、煮ると他の豆より柔らかくなります。(例、つぶあん)
アズキの内部組織にはデンプンが多く、水を吸いやすいため、皮さえやわらかくなれば、あらかじめ水に漬けておかなくても、はやく柔らかくなります
また、アズキを使う場合は、赤飯のように色を大切にすることが多いため、あまり長く水に漬けておくと溶け出してしまう恐れがある
あずきを空気に触れさせる

この他の理由としては、吸水が他の豆と違った経緯をたどるからです
大豆を水につけておくと、5~6時間で豆と同量の水を吸収して容積は2倍半に膨らみまが、このとき表皮のほうがはやく吸水して皮にしわがよります

アズキの場合、皮が硬く、10時間~20時間ちかくまでなかなか水を吸水しません。一方、皮が十分水を吸い込む前に、アズキの腹のところの胚座(へそ)という部分から水を吸い込み、皮よりも先に内部が膨らみます
これにより、やがて皮が破れ「胴割れ」という現象がおこり、つけ水の方へ、デンプンやその他の成分がとけだして味をおとし、腐りやすくなります。

【まとめ】
●水に長く付けると、色が抜ける恐れがある
●水に長く付けると、皮より先に内部が膨らむみ胴割れをおこす

アズキの「渋切り」
びっくり水の理由
煮豆と重曹について
大豆の浸漬時間

参考文献 「こつ」の科学