揚げ油の量を少なくした場合のメリット

日本のトンカツやビーフカツは、たっぷりの揚げ油を使います。
一方で、西洋料理のカツレツの場合は、揚げ油の量は肉の厚みの半分つかるくらいです。

揚げ油の量が少ない場合、

①フライパンに肉が置かれた状態(浮力が少ない)で揚げるため、薄くて大きい肉でも反らずに揚げることができる

②少量の油のため、バターなどを加えることで、風味やコクをつけることができる。

③たっぷりの油で揚げるのと比べ、油につかっていない肉の上面が、かなり低い温度になります。この時、底面に揚げ色がついて裏返すまでの間、上面の温度は60℃くらいしか上がりません。その少し内側の部分も同じくらいかやや低いくらいの温度です。肉のタンパク質が固まり始める温度は約60℃です。60℃で火を通す時間が長ければ、タンパク質が水をある程度抱えたまま固まるので、やわらかく仕上がります

④肉の底面が焼かれているときに、肉の中の水分は油を介して蒸発する以外に、一部の水分は肉の上面から蒸発します。この時、上面のパン粉に水分が吸収されるためパン粉がしっとりします。その後裏返しても、たっぷりの油で揚げたときほどカリッとなることはありません。また、裏返して上になった部分は、すでに揚がっているとはいえ、蒸発しようとした水分を吸収して、同様にしっとり仕上がります


ここからは主観です。
少量の油を使う揚げ物は、テレビや本などで紹介されるとき「油が少なくてお得」とか「後かたずけが楽」などと言われることが多いですが、料理にも影響してきますので意識して使い分けましょう。

参考文献 西洋料理のコツ