青物・サトイモは茹でてから洗う

ゆでてから水洗いするという食品は、ほとんどの場合「安全性を高める」ことよりも、「色や味をよくし、おいしく食べられるようにする」のを目的としています。

●青物は主として緑色を美しく保つのが目的で、長く加熱が続くと色があせてくる葉緑素の変化を、冷水で洗うことによってとめようとするものです。

●フキやタケノコは、ゆでてから十分水にさらしますが、これはアク抜きが主な目的です。

●サトイモの皮をむいてゆでたあと水で洗うのは、粘りを取り除くのが目的です。サトイモには粘質多糖類という粘りのある物質が含まれ、いきなり煮ると煮汁が粘り、熱の伝導や調味料の浸透が妨げられます。(直接煮る場合は、塩でもんで洗う方法などもあります。)

●日本料理で使うエビは、色と姿をきれいに仕上げるため、ゆでた後ていねいに水で洗います。


ここからは主観です

今回の記事は、こういった理由でゆでた後洗う場合もあると思っていただいたらよいと思います。実際、サトイモの下処理で洗わない場合も普通にあります。

参考文献 「こつ」の科学 プロのわかりやすい日本料理