牛肉の鮮度と色

薄切り肉を買うとき、見える部分は鮮やかな赤色でも、重なり合った部分が暗い赤色をしている時があると思います。
この色を見て、鮮度が悪いと考えるのは誤りです。

実はこの暗い赤色は、肉を切り分ける前の本来の色です。肉は切り分けて、ほんの数分置くだけで、空気中の酸素に触れて、暗い赤色から鮮やかな赤色に変わり、私達が鮮度のよいという印象を受けるような色になります。
さらに、そのまま酸素に触れ続けて何日かたつと、肉の鮮度は落ちて褐色がかかった赤色になってしまいます。

つまり、暗い赤色の部分は「酸素に触れる前の鮮度が良い状態」ともいえるくらいで、必ずしも赤色だけが鮮度が良いというわけではありません。
また、かたまり肉よりも、薄切り肉、さらにひき肉と、表面積が増えるほど、酸素に触れやすいのでいたみやすいです。

それと、スーパーやお肉屋さんの陳列棚の電灯は、肉をおいしそうに見せるため、赤っぽい電灯を使います。家に持ち帰って肉を見たら、買う前より色が悪く見える理由はこれです。


ここからは、ネタ話です

冷蔵庫の中で何日か保存した肉が食べれるかどうか判断する場合、肉の色ではなく臭いで判断するべき

酸素と触れ合って肉の色が悪くなる現象(赤いオキシミオグロビン→茶色っぽいメトミオグロビン)は、肉から「腐臭」がし、体に害を及ぼす状態に変質するだいぶ前に起こる化学現象です。加えて、人間の嗅覚は想像以上に高性能です。

※基本賞味期限内に食べてください。また、上記の判断方法で何か体調不良が生じても、当ホームページは一切責任を負いかねます。

参考文献 西洋料理のコツ 料理の科学① 美味しさの脳科学